HDD/SSDを2本使用する場合に選択できるRAID構成について、アクセス速度や耐障害性、使用できる容量を比較しています。アクセス速度はHDDとSSDのそれぞれを実測して比較しています。
ディスクが2本の場合、以下の2種類のRAID構成のみが利用可能です。
ディスク2本で構成できるRAID | |
---|---|
構成 | 概要 |
RAID0 「ストライピング」 | アクセスが速いが、耐障害性がない |
RAID1 「ミラーリング」 | 耐障害性ががあるが、ディスク全容量の50%しか使用できない |
アクセス速度は「RAID0」の方が速いのですが、耐障害性がありません。
SSDの方がアクセス速度がかなり早くなりますが高額となります。このため、バックアップやアクセス頻度が低い場合はHDDでアクセス頻度が高い場合はSSDがおすすめとなります。
DISK | 構成 | シーケンシャル(MB/S) | ランダム(MB/S) | ||
---|---|---|---|---|---|
READ | WRITE | READ | WRITE | ||
HDD | RAID0 | 353.1 | 331.2 | 14.93 | 4.977 |
RAID1 | 322.4 | 151.4 | 14.28 | 3.676 | |
SSD | RAID0 | 1065.5 | 919.4 | 307.6 | 351.4 |
RAID1 | 542.4 | 475.2 | 222.1 | 165.6 |
※アクセス速度の確認はハードウエアRAIDにデスクトップパソコンで使用するレベルのHDD/SSDを接続しています。このため、使用するHDD/SSD、RAIDコントローラーによっては結果が異なる場合があります。
ページTOP「RAID0」には耐障害性がありません。ディスクが壊れてもデータを保護したい場合は「RAID1」が必要となります。
構成 | 耐障害本数 | 内容 |
---|---|---|
RAID0 | 0本 | RAID0は耐障害性がないため、1本のディスク障害でデータがロストします |
RAID1 | 1本 | RAID1は同じ内容を2本のディスクに書き込むミラーリング構成となっています。 このため、1本のディスク障害でもデータはロストしません |
「RAID0」は使用するディスクを無駄なく全容量利用することが出来ます。「RAID1」は耐障害性のため、50%までしか使用することが出来ません。
構成 | 割合 | 内容 |
---|---|---|
RAID0 | 100% | 「ディスク容量×2」 2本合計の容量が使用できます |
RAID1 | 50% | 「ディスク容量×1」 1本分のディスク容量のみ使用可能です |
※違うサイスのディスクでRAID構成している場合は、一番サイズの小さなディスク容量が利用されます。
ページTOPディスクが2本の場合は、耐障害性(ディスク障害が発生しても、データを保全(残す)仕組み)が必要かの判断だけで、使用するRAID構成は決まります。
データの保全が必要な場合は「RAID1」、残らなくても良い場合は「RAID0」となります。
構成 | 速度 | 耐障害性 | 容量 |
---|---|---|---|
RAID0 | 高速 | 無し | 100% |
RAID1 | 中速 | 1本のディスク障害まで対応 | 50% |