無線LAN・WiFiの利用も多くなっていますが、高速に通信したい場合や安定した通信をしたい場合は、有線LANが必須となります。
「母屋から離れ」「ベランダで隣の部屋」「1階から2階屋」などのLANケーブルを屋外に敷設したい場合の方法について記載しています。
屋内配線は以下でご確認ください。
壁に穴をあけたり、エアコンの配管穴を利用してLANケーブルを屋外に出す方法です。
穴を空けると、壁内に敷設済みの電気などの配線を傷づける可能性があります。また、空けた穴の部分より雨漏りの危険もあり、個人での工事はおすすめできません。
エアコンの配管穴を利用する場合は、雨漏りの原因となりますので、配線後のパテ埋めに注意が必要です。
貫通配線を行う場合は、工務店や電気店への依頼をお勧めします。当ページでは次項以降のすきまを利用したLAN屋外配線を記載しています。
窓(サッシ)や扉(ドア)の隙間を利用してLANケーブルを屋外に出す方法です。
工事も不要となり、個人で簡単に屋外LAN配線をすることが出来ます。マンションなど鉄筋コンクリートの建物の場合でも、壁に穴を空ける必要もなく、簡単にLANケーブルを外配線することが出来ます。
スパーフラットLANケーブルでも窓(サッシ)や扉(ドア)の隙間を通すことが出来ますが、擦れなどで断線する可能性があります。
今回、以下の3種類のすきまLANケーブルを通販で購入し、確認しています。
①はフラットLANケーブルをアルミで保護しており、1.4mmの厚さがある。1.4㎜でもほとんどのサッシやドアであれば隙間配線できる厚さと考えられます。
②③は違う通販で違う型番を購入したが、形状などから同一製品のようでした。アルミ内に直接配線されており、厚さは0.2mm程度と薄いため、擦れる可能性は低くなります。
①はメーカー記載通りの1000BASE-T(1Gbps)で通信可能であることを確認できました。
②③は通販ページにはCAT6規格(=1000BASE-T対応)の記載があったが、HUBやパソコンが認識した通信速度は100BASE-T(100Mbps)となりました。
家庭でも一般的に1000BASE-T(1Gbps)が使用されており、100BASE-T(100Mbsp)のLANケーブルを使用すると通信速度が低下(1/10)してしまうため、すきまLANケーブル選択時には注意が必要となります。
①は確認のため180度近い折り曲げを行っても断線せずに通信できました。ただ、短期での確認で長期での耐久性は確認できていません。
②③は少し折り曲げで断線してしまうケースがありました。このため②③を使用する場合は、折り曲げないで隙間を通す場合に使用することをおすすめします。
比較確認の範囲では、国産メーカーの製品が通信速度、耐久性共におすすめとなります。
実勢価格(amazon) | 隙間 LANケーブル |
---|
屋外でも普通のLANケーブルでも通信できますが、屋外用LANケーブルは被覆(外側の覆い)が二重になっているものが多く、雨や直射日光からの耐久性に優れています。
外側の被覆が雨水や日光などで傷んでも2重となっているため通信への影響はありません。ただ、被覆が厚いため、とても固く取り回しが難しい(曲げづらい)ケーブルとなります。
実勢価格(amazon) | 屋外 LANケーブル |
---|
隙間用LANケーブルとLANケーブルを接続するために中継コネクタが2つ(屋内と屋外)必要です。
屋外LANケーブルとの中継コネクタに雨水が入ると通信に障害が発生するため、ビニールテープなどでぐるぐる巻きにする必要があります。
雨水がコネクタに入ると通信できなくなります。テープも屋外防水用のテープを使用する必要があります。
実勢価格(amazon) | LAN 屋外 コネクタ |
---|
屋外のLANケーブルを固定する必要があります。固定しないと、台風などの風で引っ張られて断線したり、風で壁に擦れてLANケーブルの被覆が削れてしまいます。
また、靴や自転車などでLANケーブルを踏んだ場合も断線となる場合があります。
複数本のLANケーブルを屋外配線する場合は、配線用のチューブに束ねて格納しチューブを固定する場合もあります。
実勢価格(amazon) | ケーブル ステップル |
---|
クッション性の高いゴムやビニール製の製品が多く、踏んでもLANケーブルが保護されます。
実勢価格(amazon) | ケーブル プロテクタ |
---|
当手順は、マンションなどでも簡単にLANの外配線ができる扉や窓の隙間を利用した屋外配線となります。
窓(サッシ)のすきまを使用する場合は、開閉の少ない方(左右)を選択します。
扉(ドア)のすきまを使用する場合は、できるだけすきまLANケーブルが擦れない箇所を選びます。
実勢価格(amazon) | 隙間 LANケーブル |
---|
(2) 折り曲げ後に両面テープ貼り付けます。両面テープは無くても設置可能ですが、張った方が設置しやすくなります。
ただし、両面テープ分の厚みが出るので、なるべく薄い両面テープを使用します。
(3) この時点でパソコンなどに繋ぎ、断線していないか確認します。
浮いていたり、溝にそっていないと窓の開閉時に窓とLANケーブルがぶつかり断線の原因となります。
※固定は必須です。隙間LANケーブルが風などによりずれた場合、断線の危険性が高くなります。
窓を数回開閉した後に、断線していないか確認します。
実勢価格(amazon) | LAN 屋外 コネクタ |
---|
すきま用LANケーブルは細く切れやすいので、LANケーブルを固定し、引っ張られた状態とならないようにします。
テープを巻くときにLANケーブルの差し込みが緩む場合がありますので、しっかり差し込んだ状態で保護する必要があります。
屋外は劣化が早いため、屋外用の2重被覆のLANケーブルを使用することをおすすめします。
実勢価格(amazon) | 屋外 LANケーブル |
---|
屋外は、台風によりケーブルが引っ張られたり、風によるケーブルの擦れ(削れ)などによる断線が多く発生します。このためケーブルは必ず固定が必要です。
屋内配線は以下でご確認ください。
PLCは専用アダプターをコンセントに差し込むだけで、壁内の電力線を経由したLAN通信が可能となります。
母屋と離れなどであっても、同一のブレーカーを使用している範囲であれば、コンセント経由でLAN通信ができます。
PLC通信については以下をご確認ください。