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PoE(LANケーブルで電力供給)の違いと選び方

PoE(Power over Ethernet)とは、LANケーブルを利用し電力を供給することで、受電側機器の電源を不要とする仕組みです。主に「監視カメラ(Webカメラ)」「スイッチングハブ」「Wi-Fiアクセスポイント」「IP電話」などが受電機器として利用されています。

PoE対応の機器が必要となりますが、LANケーブルは一般的なケーブル(Cat5E以上)を使用します。

PoEとは?
  1. 給電、受電の略語
  2. PoEの規格(給電・受電の最大電力)
  3. PoEの給電機器(スイッチングハブ,アダプター)
  4. PoEの受電機器(監視カメラ,Wi-Fi機器,スイッチ)
  5. PoEのパススルー
  6. まとめ
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1.給電、受電の略語

PoE機器では、以下の略語が使用されています。PoE機器や説明書などに略語で記載されている場合があります。

給電側PSE(Power sourcing equipment)
受電側PD(Powered device)
PSE,PD
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2.PoEの規格(給電・受電の最大電力)

PoEには「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」の規格があり、違いは給電と受電の電力となります。

あまりクラスは気にする必要はありません。PoEの給電側から受電側にどの程度電力を供給できるかを表しています。給電側と受電側で通信して自動的に適切なクラスが選択されます。
「IEEE802.3af」は「クラス=0」の電力量を参照ください。

「IEEE802.3af」か「PoE」と表現される場合があります。「IEEE802.3at」は「PoE+」「PoE Plus」、「IEEE802.3bt」は「PoE++」と表現される場合があります。

規格制定年クラス給電(PD)電力受電(PSE)電力
IEEE802.3af
PoE
2003年 015.4W12.95W
14.0W3.84W
27.0W6.49W
315.4W12.95W
IEEE802.3at
PoE+
PoE Plus
2009年 430.0W25.5W
IEEE802.3bt
PoE++
2018年 545.0W40.0W
660.0W51.0W
775.0W62.0W
890.0W73.0W

「給電」≧「受電」である必要があります。受電機器の必要電力が給電の電力より大きい場合は、電力不足で機器が動作しません。

給電側受電側
IEEE802.3af
(12.95W)
IEEE802.3at
(25.5W)
IEEE802.3bt
(73.0W)
IEEE802.3af
(15.4W)
×
電力不足
×
電力不足
IEEE802.3at
(30.0W)
×
電力不足
IEEE802.3bt
(90.0W)
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3.PoEの給電機器(スイッチングハブ,アダプター)

LANケーブルに電力を送る側を給電(PSE)と言います。
給電を行う機器は主に以下の「PoE給電対応スイッチングハブ」と「PoE給電アダプター」の2種類となります。

PoE給電スイッチングハブ

監視カメラなどPoE接続したい機器のLANケーブルを給電ポートに差し込みます。その他は通常のスイッチングハブと同じ使い方です。

PoE対応していない機器を給電ポートに差し込みしても、スイッチングハブがPoE機器かの確認を行い給電制御を行いますので、問題なく使えます。(※製品によっては対応していない可能性がありますので、購入製品の仕様をご確認ください)

(例)NETGEAR「GS108PE」
PoE給電スイッチングハブ

給電ポート全体で使用できる容量が決まっています。例の「GS108PE」の場合は4ポート全体で53Wまでとなっています。

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PoE給電アダプター

LANケーブルに電力を付加して転送する機器となります。PoEインジェクターとも呼ばれます。

監視カメラ1台だけPoE接続したい場合などには、PoEアダプター(PoEインジェクター)を使用します。コンセントに直接差し込むタイプなどもあります。

(例)SANWA-SUPPLY「LAN-GIHINJ2」
PoE給電アダプター
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4.PoEの受電機器(監視カメラ,Wi-Fi機器,スイッチ)

LANケーブルから電力を受ける側を受電(PD)と言います。

  • 監視カメラ、Webカメラ
  • 無線LAN(Wi-Fi)ルーター、アクセスポイント
  • スイッチングハブ
  • IP電話
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PoE受電の監視カメラ・Webカメラ

PoEが一番利用されているのが監視カメラです。屋外や天井など電気が取りづらい場所でもLANケーブルを繋ぐだけのため、設置作業が軽減されます。

PoE対応している監視カメラ・Webカメラを準備する必要があります。

(例)I-O DATA「TS-NA220」
PoE受電カメラ

PoE給電アダプターやPoE給電スイッチングハブなどと監視カメラをLANケーブルで接続します。LANケーブルから電力が供給されるためコンセント(電気)を必要としません。

(例)I-O DATA「TS-NA220」
PoE受電カメラ接続
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PoE受電の無線LAN・Wi-Fiルータ

無線LAN・Wi-FiルータなどでPoE対応されている製品が多くあります。ルータなどは有線LANと接続するため、PoE接続することで配線すっきりします。

PoE対応している無線LAN・Wi-Fiルータを準備する必要があります。

(例)BUFFALO「WAPS-1266」
PoE受電無線LAN

PoE給電アダプターやPoE給電スイッチングハブなどと無線LAN・Wi-FiルータをLANケーブルで接続します。LANケーブルから電力が供給されるためコンセント(電気)を必要としません。

(例)BUFFALO「WAPS-1266」
PoE受電無線LAN接続
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5.PoEのパススルー

PoEを延長するために給電(PSE)と受電(PD)を備えたスイッチングハブがあります。
LANケーブルは規格上100mまでに制限されています。PoEパススルー対応のスイッチングハブを使用すると100m+100mまでPoEを延長することが出来ます。

PoEパススルースイッチングハブを延長ではなく、PoEから給電するスイッチングハブとしても使用できます。

(例)NETGEAR「GS105PE」
PoEパススルー
パススルーで監視カメラとルータを接続
PoEパススルー接続

PoEパススルーのスイッチングハブを2台以上つなぐと、給電(PSE)と受電(PD)の関係で電力不足となります。

PoEパススルーのカスケード
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6.まとめ

給電(PSE)機器 「スイッチングハブや給電アダプター」

PoE機器の電力不足が発生しないように、出力の大きい「IEEE802.3at(PoE+)」を選択することをおすすめします。

監視カメラなどのPoE機器を多く接続する場合は、総電力に不足が発生しないか確認が必要です。
PoE対応スイッチングハブは、全ポートでの上限電力が設定されています。

受電(PD)機器 「監視カメラや無線LANルーターなど」

監視カメラなどPoE機器で使用する電力を確認し、給電の電力以内であることを確認します。

PoEパススルー

2台以上のPoEパススルーは実質使用できませんのでご注意ください。

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