Windowsの記憶域プール機能を利用し「パリティ」を使用することで、RAID5「分散パリティ」と類似した耐障害性を実現できます。当ページでは「パリティ」とハードウエアRAIDによる「RAID5」を比較確認しています。
Windowsの記憶域プールによる「パリティ」を利用すると、RAID5と同様に実際のデータの他にディスク障害に備えたパリティ(誤り補正)が同時に書き込まれます。このため、RAID5と同様に1本のディスク障害まで対応が可能となります。
実際の使用できる容量(実効容量)は「RAID5」と同じで、ディスク1本分の容量利用できなくなります。(1本分はパリティ(誤り補正)の保存に利用される)
記憶域プールは、Windowsがディスク制御(複数ディスクから同時読み込みし処理速度を上げる制御)を行っているため、パソコンやサーバーの本体CPUを使用します(=ソフトウエアRAID)。このため、パソコンやサーバーのCPU負荷が増して処理全体が遅くなったり、ディスクアクセスが遅くなる可能性があります。
読み込み速度は「記憶域プール機能によるパリティ」と「ハードウエアRAID」で同等レベルとなっていますが、「記憶域プール機能によるパリティ」はCPU負荷が大きくなっています。
書き込み速度は「ハードウエアRAID」の方が平均的に速くなっています。
記憶域プール「双方向ミラー」(≒RAID1)のアクセス速度比較は、以下のページでご確認ください。
ハードウエアRAIDは、RAID制御をRAIDカード(RAIDコントローラー)のCPUを使用しているため、パソコンのCPUは使用しません。このため、「記憶域プール機能によるパリティ」で増加したCPU分が制御で使用したCPUとなります。
CPU使用率の確認は、前記のアクセス速度を測定したときの値となります。アクセス速度を測定したソフト(CrystalDiskMark)で使用していたCPUも含まれています。
「記憶域プール機能によるパリティ」は、読み込み時に最大17%、書き込み時に最大4%のCPUを利用していました。
記憶域プール「双方向ミラー」(≒RAID1)のアクセス速度比較は、以下のページでご確認ください。
確認した以下環境で、マザーボードのSATAにSSD3本を接続し「記憶域プール機能によるパリティ」を構築し、ハードウエアRAIDカードにSSD3本を接続し「RAID5」を構築しています。
ハードウエアRAIDを使用する場合はパソコンのCPUを使用しないため、パソコンの状態によってディスクアクセス速度が変わることはありません。OSにも依存しません。ただし、RAIDカード(RAIDコントローラ)をつける必要があります。
「パリティ」の作成方法・手順は、以下のページにてご確認ください。
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