M.2 SSDとは、M2接続端子(インターフェース)に接続するSSDです。マザーボードについているM.2端子を利用することで、SATAより高速にディスクアクセスすることが出来ます。マザーボードにM.2端子がない場合は、M.2用拡張PCIボード(PCI Express)を利用することが出来ます。
通常のSSDは、SATAインターフェースの最高転送速度(6Gbps)に達してきており、今以上に高速化することは難しくなっています。M2 SSDは最大転送速度が30Gbps以上(マザーボードによって異なる)となっており、現在も高速化が行われています。
M.2 SSDの規格は「サイズ」と「インターフェース」の違いがあります。
M.2 SSDは幅と長さのサイズの規格があります。以下の幅と長さの組み合わせの規格が存在しています。
幅 | 12mm, 16mm, 22mm ,30mm |
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長さ | 16mm, 26mm, 30mm, 38mm, 42mm, 60mm, 80mm, 110mm |
幅と長さを組み合わせて、サイズ規格を表しています。
例えば「2280」の場合は、「幅=22mm」「長さ=80mm」となります。
M.2 SSDを取り付けるマザーボードやPCIボードにあったサイズのSSDを購入する必要があります。
現時点では、ほとんどのM.2 SSDは「2280」となっており、マザーボードやM.2SSD用PCIボードも「2280」までの対応が多くなっています。
M.2 SSDのインターフェース形状は、以下の3種類があります。
B key | PCIe×2, SATA | |
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M key | PCIe×4, SATA | |
B&M key | B key,M key 両対応 |
使用するマザーボードやPCIカードのM.2 SSDスロット形状とあった製品を選ぶ必要があります。
M.2 SSDのスロット形状は、以下の2種類があります。
「B&M key」のSSDはどちらのスロットにも差し込みすることが出来ます。ただし、マザーボードやPCIカードによって使用できるSSDを制限している場合がありますのでご注意ください。
M.2 SSDのインターフェース規格は、以下の2種類があります。
PCI Express (PCIe) を利用し高速な転送が可能となっている。
PCI Express (PCIe)にはPCIe×2,PCIe×4などの規格があり、PCIe×4を利用するM.2 SSDの方が高速となる。
一般的なHDDやSSDと同じSATAインターフェースを利用し転送しているため、高速とはなりません。
パソコンが対応していないインターフェース規格のM.2 SSDを購入しても、アクセス速度が出ない場合や認識しない場合などがありますので、注意が必要です。
M.2 SSDがすべて速い分けではありません。特にインターフェース規格により速度は大きき変わります。
マザーボード | ASUS TUF GAMING X570-PLUS | |
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CPU | AMD Ryzen 5 3600 | |
メモリ | CORSAIR DDR4 2666MHz 16GB | |
M.2 SSD | NVMe | CFD CSSD-M2B1TPG3VNF |
SATA | Transcend 420S | |
SSD(2.5インチ) | CFD CSSD-S6T128NHG6Q |
NVMe規格のM.2 SSDはダントツに速く、SATA規格のM.2 SSDは、2.5インチのSSDとほぼ変わりません。
今回使用したNVMeのM.2 SSDは「PCIe 4.0(Gen4)×4」の規格となっており、NVMeの中でも高速なSSDです。「PCIe 3.0(Gen4)×4」のM.2 SSDの場合は、もう少し遅い速度となります。
M.2 SSDは発熱が大きく、高温になると性能が低下したり、故障の原因になったりします。このため、ヒートシンクを使用してM.2 SSDの温度上昇を抑える必要があります。
マザーボードによってはM.2 SSD取り付け箇所にヒートシンクが付いている場合があります。
マザーボードにヒートシンクが付いていない場合は、市販のヒートシンクが利用できます。
SSDは書き込みできる回数に制限(寿命)があり、SSDの寿命を表す単位が「TBW」となります。
「TBW」はSSDに書き込みできる総量で表しています。
今回使用したM.2 SSDは「1TB」で「1800TBW」となっています。このため、SSD全体(1TB)を1800回書き込み(書き換え)できる仕様となっています。単純に計算すると、毎日「1TB」を書き込みすれば「1800日(約5年)」で寿命となります。
「TBW÷SSDの容量」が大きい方が寿命が長くなります。
ただ、実際にはTBWより少ない書き込み回数で寿命を迎える場合もあり、目安として確認する必要があります。
マザーボードにM.2 SSDスロットがない場合でも、パソコンのPCIインターフェースが空いていれば、M.2 SSDを使用することが出来ます。M.2 SSD用のPCIボードは市販されており、容易に入手することが出来ます。
当社環境で確認したところ、PCIボード経由でもM.2 SSDの速度に変わりがありませんでした。
PCIカードの差込には規格がありますので、空いているPCIスロットが利用可能か確認が必須となります。
PCIボードにつきましては、以下でご確認ください。
M.2 SSDをPCIカードに取り付ける手順につきましては以下にてご確認ください。
「NVMe」の「PCIe 4.0(Gen4) x4」に対応したM.2 SSDが高速なSSDのため、おすすめとなります。
ただし、パソコンが対応しているか確認が必要となります。
パソコンが対応していないM.2 SSDを購入しても、アクセス速度が出ない場合や認識しない場合などがありますので、注意が必要です。下記リンクでご確認ください。
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