USBには規格があり、最大のケーブル長さが決まっています。規格が新しくなるたびに転送速度が速くなっているのですが、速度と引き換えに最大ケーブル長は短くなっています。
市販のUSBケーブルには、最大ケーブル長を大きく超えている商品もあり、転送速度にどの程度影響するかの確認を行いました。ただし、USB3.1(Gen2)は最大ケーブル長を大きく超えた製品がなく、確認対象外としています。
USB規格 | 転送速度 | 最大 ケーブル長 |
---|---|---|
USB1.1 | 12Mbps | - |
USB2.0 | 480Mbps | 5m |
USB3.0 USB3.1(Gen1) |
5Gbps | 3m |
USB3.1(Gen2) | 10Gbps | 1m |
確認時点(2019年8月)で、anazonで安価に販売されているケーブルを使用
それぞれのUSBケーブル規格にあったパソコン側のUSB端子を使用し、USBメモリへのアクセス速度比較を実施しました。
USB3.0 接続 |
読み込み(MB/s) | 書き込み(MB/s) | ||
---|---|---|---|---|
シーケンシャル | ランダム | シーケンシャル | ランダム | |
直接接続 | 229.1 | 17.41 | 231.0 | 30.85 |
10m | 231.3 | 17.38 | 229.3 | 27.24 |
測定結果は誤差の範囲となっており、今回の確認内容ではUSB3.0ケーブルを利用しても速度低下は見られませんでした。
USB3.0やUSB3.1をパソコンのUSB2.0に接続した場合、速度が大幅に低下しますのでご注意ください。 USB規格による速度比較(2.0、3.0、3.1)
ページTOP今回使用した安価なUSBケーブルのためか、ケーブルに「外付けHDD」「USB3.0メモリ」を接続しても認識できない状態でした。「USB2.0メモリ」は認識できましたが、USBメモリのフォーマット要求があったり、突然USBメモリーを認識しなくなったり、非常に不安定のため速度計測が出来ませんでした。
ケーブルが断線を繰り返していた影響なのか、最終的にUSBメモリが壊れてしまい、パソコンに直接接続しても認識しない状態となってしまいました。
このため、国産メーカーのUSB2.0ケーブル(20m)を購入して再度計測を実施しています。
USB2.0 接続 |
読み込み(MB/s) | 書き込み(MB/s) | ||
---|---|---|---|---|
シーケンシャル | ランダム | シーケンシャル | ランダム | |
直接接続 | 41.39 | 8.912 | 39.43 | 13.97 |
20m | 39.01 | 8.862 | 39.13 | 13.69 |
USB2.0の20mケーブルを使用した方が、若干の速度低下がありました。ただし、実用レベルで問題は発生しないレベルと考えられます。
安価なケーブルについては、品質に問題がある場合が多く注意が必要です(安価でもいい商品はありますが、低品質の製品が多い)。このため、できるだけ安定した国産や大手企業の製品がおすすめとなります。
品質の安定した製品であれば、USB規格以上に長いケーブルを使用しても、実際の速度には影響がほぼないことが確認できています。(※使用するUSB機器により影響が発生する可能性もあります)
パソコン側で使用するUSBコネクタで、速度が大幅に低下する場合がありますのでご注意ください。 USB規格による速度比較(2.0、3.0、3.1)