Windowsの記憶域プール機能を利用し「双方向ミラー」を使用することで、RAID1「ミラーリング」と類似した耐障害性を実現できます。当ページでは「双方向ミラー」とハードウエアRAIDによる「RAID1」を比較確認しています。
Windowsの記憶域プールによる「双方向ミラー」を利用すると、RAID1「ミラーリング」と同様に同一内容が二重で書き込まれます。このため、RAID1と同様に1本のディスク障害まで対応が可能となります。
実際に使用できる容量(実効容量)は「RAID1」と同じで、ディスク1本分の容量しか利用できなくなります。
また、RAID1はディスクが2本構成ですが「双方向ミラー」は3本以上でも構成できます。3本以上の場合は「RAID1E」に類似した機能となります。
記憶域プールは、Windowsがディスク制御(複数ディスクから同時読み込みし処理速度を上げる制御)を行っているため、パソコンやサーバーの本体CPUを使用します(=ソフトウエアRAID)。このため、パソコンやサーバーのCPU負荷が増して処理全体が遅くなったり、ディスクアクセスが遅くなる可能性があります。
読み込み速度・書き込み速度のほとんどのケースで「記憶域プール機能による双方向ミラー」の方がアクセス速度が速くなっています。
「ハードウエアRAID」に関しては、RAIDカード(RAIDコントローラ)に搭載されているCPUやメモリなどによりアクセス速度が変わるため、今回確認したRAIDカードと違う製品を利用した場合は結果が逆転する場合があります。
また、「記憶域プール機能」はパソコンのCPUを利用するため、使用するパソコンによっては結果が異なる場合があります。
記憶域プール「パリティ」(≒RAID5)のアクセス速度比較は、以下のページでご確認ください。
ハードウエアRAIDは、RAID制御をRAIDカード(RAIDコントローラー)のCPUを使用しているため、パソコンのCPUは使用しません。このため、「記憶域プール機能による双方向ミラー」で増加したCPU分が制御で使用したCPUとなります。
CPU使用率の確認は、前記のアクセス速度を測定したときの値となります。アクセス速度を測定したソフト(CrystalDiskMark)で使用していたCPUも含まれています。
「ハードウエアRAID」と「記憶域プール機能による双方向ミラー」のCPU使用率差が「記憶域プール機能」で利用したCPUとなります。
今回の確認環境では、読み込み時に最大32%、書き込み時に最大50%のパソコン内CPUを「記憶域プール機能」が利用していました。
「双方向ミラー」はかなりCPU負荷が高く、他のアプリケーション動作(CPU使用)にも影響する可能性があります。
記憶域プール「パリティ」(≒RAID5)のCPU使用率比較は、以下のページでご確認ください。
確認した以下環境で、マザーボードのSATAにSSD2本を接続し「記憶域プール機能による双方向ミラー」を構築し、ハードウエアRAIDカードにSSD2本を接続し「RAID1」を構築しています。
ハードウエアRAIDを使用する場合はパソコンのCPUを使用しないため、パソコンの状態によってディスクアクセス速度が変わることはありません。OSにも依存しません。ただし、RAIDカード(RAIDコントローラ)をつける必要があります。
「双方向ミラー」の作成方法・手順は、以下のページにてご確認ください。
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